2013年7月21日日曜日

ももクロちゃんの友達 女川町

去る2013年6月8日~9日、宮城県牡鹿郡女川町へ行ってきました。
ももクロちゃんが「友達」となり、この前の週には早くも2度目の来訪で地元フェスに出演したこの町。
ももクロちゃんゆかりの場を中心に、その模様をレポートしてゆきます。


女川町観光協会HPに掲載されている地図を参照すると、より理解が深まると考えます。





移動手段

自分は、電車とバスと徒歩が移動手段でした。
先に申し上げておきますが、この町を存分に楽しむには、現時点で徒歩は辛いです。
町内にはレンタサイクルといったものが無い上に、現在復興工事中の中心部には歩道が不十分で、時には荒れた路肩を歩いてゆかないといけない場合もあります。
また町内を走るバスも、観光に適した状況にはありません。
効率の良さを求める場合は、乗用車やタクシーの利用をおすすめします。

路肩のコレ(イルカ?)、転倒防止に土のうで重しをしているのが、なんかコミカルなドロボウに見える


女川町総合運動公園

女川駅は現在再建中であり電車が通っていません。
電車で町に訪れた際は、女川町の玄関口である浦宿駅から代行バスで移動します。名目上は女川駅までの代行バスなのですが、少し離れた山の上、ここ女川町総合運動公園で降りることになります。

ももクロちゃんがシークレット出演で2013年6月2日に開催された「我歴stock in 女川~出航編~」が開催された会場である第2多目的運動場はこの敷地内にあります。
当時関係者以外立ち入り禁止となっていた区域も、(何もない場合は)当然入ることが可能です。
※グラウンドは通常閉鎖されているので入ることはできません。

出番終了後、女川さいがいFMさんにインタビューを受けていたバックヤード
(USTアーカイブ残ってないのでこちら参照→http://momoclozamurai.xxxblog.jp/archives/27828602.html

こういうことですね



近くにはフィールドアスレチックもあります。ももクロちゃん達がはしゃぎそうな施設。


アミダストレンジャー!健康得点を稼ぐのだ!(大人がやってもいいかどうかはわかりません)

長い滑り台

超楽しそうなんですが、ただ地元の子供達は普通にブランコなどで遊んでいました。


運動公園から見下ろす街では復興作業がすすめられています


運動公園内の野球場は現在、仮設住宅が建設されており多くの方が生活していらっしゃいます。
つまり、住宅地であるということを意識して訪れるのが良いと考えます。


また、近くにはももクロちゃんがライブをやった女川小学校があります。
ただここは子供達が通う教育機関ゆえ、無断で立ち入ることはNGと考えます。


この日は体育館から、練習中と思われる太鼓の音が聴こえてきました。


女川町地域医療センター

女川町総合運動公園のある山を下った復興工事中の湾岸地域の先に、高台の上に立つ建物群があります。ここが女川町地域医療センター。
ももクロちゃんが出演した、女川さいがいFMがこの敷地内にあります。

コンテナハウスの中にラジオブースがあり、ももクロちゃんのサインも飾られています。
放送中、窓の外からリアクションすれば曲中などに対応くださるそうですが、事前に問い合わせを入れておいたほうが賢明と考えます。(→http://onagawafm.jp/to_visit
(自分は事前に問い合わせてなかったので見学は自粛したのです…)


病院施設ゆえタクシーが待機していたりバスが立ち寄ったりもします。
また隣接する「輝望の丘」のカフェ「おちゃっこクラブ」では軽飲食やお土産の購入などができます。

おちゃっこクラブで「ホヤ塩ソフトクリーム」を。塩っけがソフトクリームの甘さを引き立ててうまい。夏場の塩分補給にも。

高台へとつながるスロープ。ここが夜になると…


おかせい

2013年5月15日に、ももクロちゃんが女川丼を食べたというおかせいさん。
女川町地域医療センターから湾岸にそって約400mほど進んだところにあります。

東洋水産の工場が見えたらもうすぐです。道の右側にあります。


鮮魚・加工品を販売する魚屋さんと食事スペースがあります。
旧店舗は流されてしまったので、奇跡的に無事であった工場に店舗を開いたのだそう。
営業時間について、WEB上には様々な情報がありますが…実際この日、魚屋さんは朝8時くらいからやっていて、食事はAM11:00からでした。
閉店はネタが切れるまで。水曜定休。
(ももクロちゃん達が訪れたのは水曜でしたが、特別に開けていただいたそうです)


店内に入るとすぐ左に、ももクロちゃんのサインが飾られていました。
上には辰巳琢郎氏。玉ちゃんとの新旧「くいしんぼう」夢のコラボですね。
(※今は飾る場所が変更されたようです)

窓際には写真が飾られていました。(店内照明が写り込みがち、ホワイトバランス調整に苦労しがち)

色んな人のサインが飾られています。藤村Dと嬉野カメラマンのものも。水曜どうでしょう!


ももいろクローバーZ 有安杏果『繋』 http://ameblo.jp/ariyasu-sd/entry-11531581364.html

ここに写ってる女川丼、蟹の爪が入っているかどうかで判断するに、店のメニューと見比べていると…

どうも「女川丼」ではなく「特選女川丼」のほうが近いような気がする。
なので特選のほうをオーダー。
すると…

なんかとんでもなく豪華なのがきた!
ももクロちゃんBlogにあったのよりレベルアップしてるっぽいのが!

いや、とにかくうまいです。新鮮な魚介類。トロもとろっとろ!
あら汁もついてて大満足!
お刺身大好きありちゃんも、嬉しかったろうなあ…。

「ももクロちゃんが食べたのは?」とおかみさんに問い合わせると「特選女川丼だよ」と回答いただいたという話もあります。そして具材はその日の状況によって変わるといいます。これで合ってた…のかな。

AM11時を過ぎると続々とやってくるお客さん。とにかく大盛況で、すぐに店内満員になります。
女川丼ではなくお寿司をオーダーしている人が多い印象でした。(そもそも食事スペースは「お寿司屋さん」というカテゴリらしいです)


ももクロちゃんが座った席…!

こういうことですね

【参考】


ニューこのり

 
あまり触れられていませんが、2013年6月2日、「我歴stock in 女川~出航編~」にシークレット出演したももクロちゃん達が振舞ってもらったという「活穴子天丼」はここ、ニューこのりさんでいただけます。

【参考】

おかせいさんを通り過ぎ、そのまま700mほど道なりに進んだ先、登り坂の途中にあります。
プレハブ店舗にて元気に営業中です。
営業時間はAM11:00~17:00で、火曜定休。(※女川町観光協会WEBサイト掲載の情報より)

盛りだくさんの穴子天!そしてかぼちゃやししとう、ナスやさつまいもという高さんセットなどの野菜天。蟹のあら汁とサラダと漬物がセットでついてきました。カリッと揚がった穴子も中はホクホクで。うまかった!

他にも色んなメニューがあって目移りしてしまいます。
ちなみに他のお客さんは概ね、トゲトゲうにが皿に満載な「殻うに丼」(4~8月限定)を注文していたようです。そこらじゅうでトゲトゲ。

おかみさんにお話を伺うと、我歴stock当日は特別に会場に出前でももクロちゃんに届けたのだそうです。
来店はしておらず、店内には写真やサインはありませんでした。
とにかく日曜の昼ともなると大盛況で、多少ピークを外したと思った昼過ぎに来店しましたが店の外まで行列が続いていて、40分くらい待ったかもしれません。
穴子天丼はそうそう売り切れることはないそうなので、オフピークで来店してみては。


蒲鉾本舗高政 女川本店万石の里


ももクロちゃん達が、笹かま焼き体験をした高政さんです。
女川中心地より1駅分西へ離れた、現在電車が到達できる最終地点の浦宿駅に近い場所にあります。駅から特徴的な赤い看板が見えます。
シックな雰囲気の店内では、蒲鉾や海産加工物、名産やお店オリジナルのグッズといったお土産が購入できます。
もちろん笹かま焼き体験(1個につき200円)や、工場見学(事前申込み?)も可能。
営業時間はAM8:30~18:00で不定休だそうです。
お問い合わせなどは公式WEBページを。→「蒲鉾本舗高政 万石の里

店内にももクロちゃん関連のものは見つけられなかったけど…ここにも!水曜どうでしょう!

カウンターで申告と会計を済ませたあと、案内された席に焼く前の笹かまが運ばれてきます。
囲炉裏のようなあたたかい雰囲気の中焼きに入ります。

ほどよく焼けました

このままでも食べられますが、高政さんオリジナル「蒲鉾の塩 わさび/わさびこがし醤油」でも楽しめます。緑と紫。推され隊!(店舗では商品としても販売しています)

焼きたての笹かまというものを食べるのは初めての体験でしたが、新鮮な練り物の味と張りのある食感が楽しく美味しかったです。できたてを自分で焼いて食べるのはいいもんですね。

焼き卓は2つあり、ももクロちゃんが座ったのは窓際の奥の席です。


ここでももクロちゃん達は笹かまを焼き、食べたのです


こういうことですね

【参考】
※焼き卓の真ん中に立ってる棒は日よけのパラソルで、中央穴に立てることができます



笹かま焼き体験中に降りだした雨はやがて豪雨に変わり、買い物後も止む気配なし。
この痛い足を引きずって(後に捻挫と判明)、小さな折り畳み傘でもってまた歩かなきゃいけないのかと密かに静かに絶望していると、なんと高政の方が車で送って下さいました。
なんという人情のまち!すごく助かりました。本当に感謝です!



ももクロちゃん達の足跡を追うのはここまで。
女川には他にも色んな場所があります。
こんなおみやげも沢山買えますよ。





REBUILD SHOP


離島航路の玄関口である観光桟橋近くにあるコンテナハウス。観光案内所兼お土産屋さんです。現在一日一往復限定で航行している金華山への航路チケットもここで購入します。
離島へ渡る人のための駐車場や待合所も完備されています。
次は金華山へ渡りたいなあ。金華山は、3年連続でお参りすると一生お金に困らないって聞いたことがあります。ふふふ…。


きのうのかね商店街

女川中心部と浦宿駅の間にある山の上、女川高等学校敷地内につくられた商店街。
飲食店や生活用品店、郵便局に銀行に交番などが集まっています。

串焼き屋にラーメン屋など、観光客にも嬉しいお店が入っています。
いたるところに黄色いフラッグがはためいている光景は壮観です。

 「希望の鐘」は、在りし日の女川駅にあったモニュメントで、全てあの日に流されてしまったのですが、奇跡的に1つだけ使える状態で発見されたとのことです。
それがこの鐘であり、この商店街のシンボルとして設置されています。


コンテナ村商店街

食事処に酒処、その他生活用品などを売る、コンテナハウスで構成された商店街。
夜も更けていたので残念ながらこの日は閉店してしまっていました。
希望の歩みと、あの日の傷跡とが混在する光景…。

この道の向かい側には、女川のアンテナショップ「うみねこハウス」があります。
(こちらもこの日は閉店してしまっていました…)


マリンパル女川 おさかな市場

浦宿駅から女川街道(国道398号)を西(石巻方面)へ進み、女川町と石巻市との境にあるマリンパル女川。かつては女川湾の海に面した場所にありましたが、今はかなり離れた、言わば「山」に移転しています。
ここでは女川であがった魚介類や加工品が購入できるほか、毎月のように「●●祭り」が開催され、旬の新鮮な海産物が安価で購入できたり、さんまのすり身汁が無料で振舞われたりするようです。
この土日は「かつお祭り」が開催されており行きたかったのですが、足の故障やそもそも徒歩では相当きついこと、そして時間的な都合で断念しました…。残念。次は必ず。
ちなみに先の2013年7月13~14の土日には「うに祭り」が開催され、大盛況ゆえ周辺道路が若干の渋滞を引き起こしていたと聞きました。他にも秋にはさんま祭り、ほたて祭り、かき祭り。冬にはたら祭り、あんこう祭り。春にはかに祭りなどなど・・・。駐車場が少ないのでご注意を。駐車場が広いホテル華夕美に車をとめて、シャトルバスを利用することも可能だそうです(非宿泊者でも可)


爪痕


特に湾岸部を歩いていると、更地になり工事車両の稼働する中にそれらは点在します。
主に観光客向けなのかと想像しますが、先の7/13から始まったというこの周辺の嵩上げ工事に対しての処遇はわかりません。



奥に見える高台が女川町地域医療センター。
津波はあの高台の上にまで到達したといいます。その高さ20mとか。
石巻などにあった「浸水する津波」に対し女川は「押し流す津波」であったという。
だから湾岸部の建物は根こそぎ押し倒され、あのような姿を残しています。

高台への途中にある、避難場所をあらわす看板。爪痕がここにも。

基礎のみ残された何らかの建物。高台の隅に残されている。

この盛り土が、女川駅があった場所。今は駅舎も線路も無い。


希望へ


この光景を、ももクロちゃん達はどんな気持ちで見たのだろう。
どんな想いが芽生えたのだろう。

人口の流出と更地になってしまった街。
どこの被災地も「忘れられてしまうこと」の不安を抱えています。

彼女たちは、忘れない。そして、自分も、忘れない。

 復興工事中の空には、沢山のウミネコ達が舞う。ウミネコ達もまた、女川を忘れていない。


湾岸の国道はここまで嵩上げされる。宅地予定地周辺はもっと高く、高台に近い位置まで嵩上げされるのだそう。

高台の裏の、更に200段階段をのぼった上にある熊野神社から望む女川湾。
既に更地となり、盛り土が置かれています。
復興へ向けた動きは着実に進んでいて、姿を変えてゆくのでしょう。

瓦礫に根付く、生命もある




海風や車が巻き上げる砂埃の中、この街を歩きながら「灰とダイヤモンド」を聴く。


 ここはどこなんだろう 何ができるんだろう なぜ生まれたのだろう
 頭の中まで 真っ白になってた でも 動いていた

 進んでいたはず それなのにどうして 繰り返す風景
 だけどよく見て どこか違うよ きっと 変わっているよ

 一緒にいない 私たちなんて二度と 想像もできないよ

 霧が晴れた向こう側 きれいごとだけじゃなかった
 でも負けないよ どんなに すごい 風や 砂に巻かれても

 過去よりも高く翔ぶために 助走つけるために
 何度も生まれ変わってる ヒカリ 夜明け 輪廻



流した涙には、きっと希望へつながる虹がかかる。
この想いもまた、虹を渡る翼になることを信じて。


高台へと続くスロープ。高台の裏手、熊野神社へ続く200段の階段の脇に、夜になると浮かび上がる。

We [Love] 女川。


また来ます。
友達として。




【関連】 たんけん!はっけん!たかぎまち!